COLUMN
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コラム

パッシブハウスってどんな家?建てる前に知るパッシブハウスの知識

2020.08.22

1.パッシブハウスとはそもそも何なの?

パッシブハウスとは、ドイツのパッシブハウス研究所が作成した性能認定基準を基に建てられた家をパッシブハウスといいます。世界でも最も厳しいとされる住宅のエネルギー排出基準のひとつで、建物の性能を上げることによって冷暖房器具を使用しなくても済むことから「受け身」の意味の「パッシブ」という名称が付けられました。それがパッシブハウスです。 2020年以降の温室効果ガス排出削減等のための新たな国際枠組みである「パリ協定」が発効されたことにより、日本でもエコ住宅や省エネ住宅が注目を集めていますが、自然エネルギーを活用することを目的としたパッシブハウスはエコ住宅と省エネ住宅の双方を満たす基準として世界的にパッシブハウスの認知が広がりつつあります。 この基準が定められた背景には、酸性雨やオゾンホールなどの問題が深刻となり、環境意識が高まってきたことによります。これからの未来を生きる子どもたちのためには、今以上に環境を破壊しないことや地球に埋蔵されているエネルギーの使用を抑える必要があります。これらを実現する社会を構築するために、住宅一戸当たりに必要はエネルギー量はどの程度になるかをあるべき姿から逆算してみようという考え方に基づいてこのパッシブハウス基準が定められました。世界中の住宅が、このパッシブハウス基準となるエネルギー使用量以下になることで今以上の環境破壊の抑止を実現することが可能と考えられています。 具体的なパッシブハウスの性能基準としては冷暖房負荷がそれぞれ15kwh/m2以下であること、一次エネルギー消費量が120kwh/m2以下であること、気密性能として50Paの加圧時の漏気回数0.6回以下であることの3つと定義しています。パッシブハウスの特徴としては、まずひとつに冷暖房の使用頻度を減らしても快適に過ごせることが挙げられます。気密性を高めることで空気の逃げ道をなくし、断熱効果を高めることで熱を逃がさないという徹底的な工夫がされています。このため外気温の変化に左右されることがなく、冷房の使用頻度を少なくしても夏は涼しく、冬は暖房を抑えても暖かく過ごせるというように快適な室内温度を保ちやすいことが特徴で、各部屋の温度差もなくなることから結露の発生も防げるため、カビの発生も抑制することができます。パッシブハウスの大きなメリットになります。 また、冷暖房の使用頻度が少なくなるため必然的に光熱費を抑えることが可能となり省エネにも繋がります。パッシブハウスでは、基本的に6畳~8畳タイプの冷暖房エアコン1台でおよそ40坪の2階建て一戸住宅を全室空調管理できる性能があるため、電気料金を節約しながら環境問題への対策を実現することが可能となっています。更に、各部屋が均一の温度となることで特に冬場に起こりやすいヒートショックなどの体に対する負担も少なくなるため、心臓発作や脳梗塞などの病気の発生を軽減することも可能です。 国土交通省の統計によると、日本では既に暖房エネルギーの使用量については省エネを実現していますが、欧米の国々の室温が15度~20度となっているのに対して、日本の家は北海道と東北地方を除き10度が平均となっています。その結果、ヒートショックにより家の中で倒れる人は関東周辺から九州までの太平洋沿岸の地域に多いという統計結果があります。三重県は比較的温暖な気候となっていますが、南北に細長い形状をしていることや鈴鹿山脈などにより地域によって気温の変化が激しい傾向にあります。 実際に県別のヒートショック件数においても上位にランクしているため、三重県におけるパッシブハウスの普及は大きな意味を持っていると言えるでしょう。このようにメリットがあるパッシブハウスですが、あくまでもパッシブハウス性能基準であり家づくりにおける工法や使用する材料などの指定は一切ありません。家の大きさや間取りにも制約はないため、どのような間取りであってもこの基準さえ満たせば取り入れることができるので、デザインに縛られることなく理想の住まいづくりを行うことができます。 しかし、そのために、パッシブハウスを建てるのに重要なことが環境条件のよい土地を探すことです。どのような環境であっても建てることはできますが、日照量が十分ではない土地で計画してしまうとどうしても費用が高くなりがちです。そのため一般的なハウスメーカーや工務店では対応できない場合がありますので、検討する場合は省エネ建築診断士に相談してみる必要があります。 また、パッシブハウスは超省エネ住宅であるため一般的な住宅に比べてコストがかかってしまうため、当初一般住宅を想定していた場合は建築に必要な費用を見直したうえで検討することが大切ですが、基準をクリアした新築住宅に対して交付される「地域型住宅クリーン化事業」による補助金を受けられる可能性があります。ただし、申請には条件があるため建築を依頼するハウスメーカーにあらかじめ確認しておくことが必要です。このように、快適な暮らしと省エネを同時に実現する「パッシブハウス」、三重県でパッシブハウスの注文住宅を建てる予定があるならば、是非検討してみてはいかがでしょうか。

2.パッシブハウスのメリットは何?

三重県に注文住宅を建てる予定のある方は多いですが、近年注文住宅は建築技術の向上や各ハウスメーカーによるアフターサポートの充実もあり、品質が高く長年住むことができるしっかりとした家を建てることができると考えられています。その中でも特に近年注目されているのが省エネ住宅で、その一つであるパッシブハウスはドイツパッシブハウス研究所のファイスト博士によって提唱された家の在り方であり、世界で最も厳しい住宅エネルギーの排出基準を持ちます。それがパッシブハウスです。 パッシブハウスは住宅一戸あたりが使用できるエネルギー量を元に基準値が決められており、実際に日本で導入されているパッシブハウスは家一軒を細部まで徹底的に分解し、計算するといった厳格なルールのもとで建てられている特徴を持ち、建てたい場所の気象データを元に計算式を用いて最適な建物を導くことができるので、特定の建材や工法に頼る必要がなく、三重県に適した注文住宅を建てることができることが最大のメリットだと考えられています。 ではパッシブハウスにするのに、他にどのようなメリットが得られるかというと、長期的にコストの削減が行える点が挙げられます。住宅をパッシブハウス仕様にすると従来の注文住宅の建設にかかるコストよりも少し高くなる傾向にあります。しかし空間デザインによって家中の温度差をなくすることが可能で、省エネルギー性と快適性を両立させてヒートショックの起こる心配がない住まいを実現し、光熱費を節約してくことができるので長期的にコスト削減に繋げることが可能です。 実際に導入されているパッシブハウスの省エネ仕様として、エアコンや床暖房等の機械エネルギーを積極的に使用して室内の温度を管理する考え方をやめ、家の中の空間デザインや工法を工夫することで、自然の力を最大限に使用することによりエネルギー消費を最小限に抑えることが可能になります。そして土地に適した工法を取り入れることによって、気候風土を利用した燃費の良い住宅に仕上がるといったメリットを持っています。 主軸は自然エネルギーを利用する家なので、豊かな太陽熱エネルギーを取り入れるデザインにすれば室内を暖かくしたり、風が自然と抜けるといったエネルギー循環に重きを置くことも可能で、建物の基本性能を一定以上確保することも出来ます。 そして代表的な特徴の一つに大きな南向きの窓が導入されており、高性能な複層窓を南側に設置すれば室温が下がりやすい冬場も室内にたっぷり太陽熱を取り込んで暖房の役割を果たしてくれますし、外側には落葉性のつる植物や小高木を配することで、夏場の遮光や遮熱対策を行うことができるようになります。 北側の高い位置に窓を設ければ、夏場の室内にこもりがちな熱気を抜く効果が期待できるので、狭小地に建てる住宅であっても眺望を良くしたり、自然光で室内を明るくすることができるメリットを持っています。これらの窓は断熱性や気密性を高めることによって、冬場は結露を起こす心配がなく熱を逃さない換気システムが維持できるので、快適な室内を維持することができるメリットを持ちます。 パッシブハウスは人工的な空調設備を使用せずに、床や壁、屋根に複層窓や高性能の断熱材を入れて空間デザインを構成する仕組みがあるので、外気の影響を受けることなく、床や窓、点状や窓の表面温度が均一になりやすく、室内の温度にムラが出にくくなるメリットを持っています。 従来の冷暖房設備に頼った住宅は、季節に合わせた室温管理もしやすく快適に生活ができそうと考えがちですが、建物外や空間の境界には大きな温度差が発生しやすくなっているので、住んでいる人間が気づかない内にどんどん家のダメージが蓄積し、将来のメンテナンスの回数が自然と増えやすくなることやリフォームにかかる費用が高額になる可能性が出てきます。 しかしパッシブハウスの省エネ仕様の家に最初からしておくことによって、建物外と空間の境界に温度差が発生しにくくなり湿度や結露による外壁や床、天井に起こるカビやダニの発生を最小限に抑えられます。せっかく注文住宅にして理想の自宅を建てるのですから、建物自体の劣化を防いでメンテナンスやリフォームの頻度を減らす方法として多くの住宅で取り入れられるようになっています。 数々のメリットがある反面、建てる場合には省エネ効果を最大限に発揮するためには環境条件の良い土地に家を建てることが重要だになります。基本的にどのような土地でも省エネ仕様の家を建てることは可能ですが、日射が得にくい住宅過密地域では建物の設計にデザイナーの手腕が影響してきます。 周辺が緑豊かな土地であるほど、地域全体の蓄熱量や保温性をパッシブハウスの住宅に取り入れることが可能になりますし、住む環境を選ぶことも重要です。そして長期的なエネルギーコストを抑える事を想定して建てられているので、資材や仕組みを高度に付加するため初期費用がどれくらいかかるのか予算を精査することも大切です。

3.パッシブハウスのデメリットは?

パッシブハウスは省エネを考えた家のことであり、工法や商品名となっているわけではありません。太陽光など自然のエネルギーをうまく取り入れた方法であり、パッシブデザインハウスとも呼びます。もともとはドイツで考えられた方法でしたが、日本においても浸透しつつあり、三重県には三重県なりの北海道では北海道なりのその地域に合わせたパッシブデザインにて住宅が建てられています。 似たようなものに高気密高断熱住宅がありますが、違いは世界基準のレベルの気密性と断熱性を有していることであり、断熱材の一つであるグラスウールの場合は通常の戸建て住宅よりも厚みが必要となりますし、外壁の内側と外側の両方に断熱を施工する方法がとられます。高気密高断熱住宅においては、このようなしっかりとした基準はなく、ツーバイフォーを取り入れていることが多いです。 さらに冷暖房についての考え方も異なっており、一般的な高断熱住宅では冷暖房についても決まりはありません。そのため床暖房を施工する、薪ストーブを設置するなど様々です。パッシブハウスはエアコン1台で家の中を快適にすることが重要であり、できるだけ冷暖房などのエネルギーに頼らないように配慮しています。 パッシブハウスの場合太陽光はもちろんのこと、風や太陽熱、地熱をうまく利用し夏は涼しく冬は暖かい状態を保つように作られます。そのため注文住宅を建てる場合は間取りと家の形が大変重要となり、総二階建てであり屋根は切妻、もしくは片流れが適しています。さらに廊下部分が少なくすることが大切であり、廊下が少なければ少ないほど熱の損失を抑えることができ、無駄にエネルギーを使用する必要もありません。 家の外観は大変シンプルとなるためデザインを重視したいと考えた場合は、パッシブデザインの住宅を建てることは難しくなります。また近年の住宅は軒が短い、またはないことがありますが、地域によっては屋根からせり出さないと夏の暑い日差しをカットすることができないため、地域や注文住宅を建てる土地によっては軒を長く作らなくてはならないこともあります。 パッシブデザインにおいては風の流れと太陽光が大切です。そのためこだわりを持って建てようとすると、風が通り抜けることをイメージして間取りをつくる、日差しを多く取り入れるために吹き抜け、または南向きの間口は広くする、庭先に木を植えるなどのことを行わなくてはなりません。 さらにそれぞれの部屋は風が流れるよう2方向の通風を設ける、中部屋は欄間のような通風窓がついたドアを設置する、玄関からすぐにリビングなどを設けてしまうと冬の冷たい風が入り込んでしまうため風よけ室のような小部屋を作る、場合によってはリビングを吹き抜け、もしくは日当たりが悪い場合は2階にリビングを設けるなどのことを行う必要があります。 そのためデメリットとしては、家の形がおおよそ決まってしまう、軒を長く出して昔の日本家屋のような造りにしなくてはならない場合があることがまずあげられます。さらに断熱材をしっかりと使用するので一般的な注文住宅よりもコストがかかることが多く、いくら光熱費が節約できると言っても大差がなくなる可能性があります。またパッシブハウスの外壁の厚みは通常の注文住宅よりも100mmから200mmほど厚くなるので、その分部屋の広さも大きくとることができず、狭く感じてしまいます。 この他窓近くの庭に木を植えた場合、虫の駆除が必要となることが多く、虫が気になって窓を開けられなくなるケースや、風通しを良くしたり太陽光を取り入れたりするためにカーテンを開け放つと、外を歩いている人、もしくは他の家からの視線が気になり、結局カーテンを閉め切った状態にしてしまうケースがあります。また、天窓を考え採光性を高める場合もメンテナンスを定期的に施さないと雨漏りの原因となる、風通しを良くしようとしても住宅地においては熱風が吹いていることが多く、実際にはさほど涼しくないなどのことが起こります。 このようなデメリットを最小限にするには地域の気候を理解し、経験と知識が豊富な設計事務所、もしくは工務店に相談をする必要があり、デザインを重視してしまうとパッシブデザインを取り入れた家を作ることができにくくなります。そのためどこまでこだわりをもってパッシブハウスを建てるかをしっかりと考えないと、実際に住んでみて快適と思うことが少なくなってしまいます。 パッシブハウスの場合、自然の力を利用して省エネ効果とヒートショック対策など健康維持効果を得ていこうという考えですが、近年では自然の力も毎年違うことが多く極端に大雨となったり日差しが大変強かったりすることが増えています。自分が思っているほど自然エネルギーを活用できないこともあるので、あまりこだわらないようにし、メリットとデメリットをバランスよく考えることが大切になります。

4.パッシブハウスにするためのUA値はどの程度?

ドイツを発祥とする省エネ住宅基準のひとつに、パッシブハウスと呼ばれるものがあります。2009年に、この考え方が日本にも取り入れられるようになってきましたが、それ以来、日本でも少しずつ広まりを見せ、三重県の注文住宅においても取り入れる家庭が非常に増えてきています。多くの人が省エネ住宅の一つだと思っている人が多いかもしれませんが、パッシブハウスとはそれだけではありません。 世界で一番厳しい住宅のエネルギーや排出基準の一つであり、なぜここまで厳しい基準が定められているのかどうかには理由があります。1980年代のドイツでは、環境意識が高まってきていて、この時に取り出たされた問題が、オイルショックや酸性雨、オゾンホールなどの問題です。ドイツでは全館暖房の普及が広がり、住宅一戸あたりに使用するエネルギーの量が、日本のなんと倍近くにも達していたのです。このようなことを続けていけば、子供たちや孫の代のことを考えると、これ以上地球のエネルギーを使うわけにはいかなくなってしまいます。 できるだけ持続できる社会にするためにも、住宅一戸あたりが使ってもよいエネルギーの量がどれくらいの量になるのかを逆算する考え方によって、その基準が生み出されたのです。その結果として家一軒を徹底的に細かい部分まで分解して計算するような、厳格なルールが生まれたということです。 パッシブハウスのメリットに関しては、ドイツと日本では異なる傾向にありますが、日本の場合には、冬場の住宅の室温が10度ほどしかないといわれています。通常の先進国であれば、住宅の中は15度から20度であるのが標準的です。日本の家で10度しかないということは、その結果としてどのようなことが発生するのかというと、ヒートショック現象が挙げられます。 ヒートショック減少によってなくなってしまう人の数は、なんと交通事故で亡くなる人をはるかに上回っていると報告されていて、つまり多くの人が家庭の寒さが原因となりなくなっていることがわかります。ヒートショックだけが原因であるわけではないのですが、多くの医療費がかかっているのが現状です。そのため日本におけるパッシブハウスのメリットとしては、現在と同じほどのエネルギー使用量なのにもかかわらず、住宅の中に、もう人が倒れないような最低限の暮らしをすることはもちろん、夏でも冬でもいやな思いをせずに快適に過ごせるようになることが挙げられます。 スタート地点に違いはあるかもしれませんが、実は得られるメリットは日本でもドイツでも同じであることがわかるでしょう。健康的で快適に生活することを、少ないエネルギー数で実現できることとなります。この時にいかに少ないエネルギーの基準を設けるかが、他の住宅の基準との大きな違いと言えるでしょう。パッシブハウスは日本における省エネ基準とは比べものにならないほど厳しいことがわかりますが、UA値に関しては明確な基準は設定されていません。 その代りエネルギー総量の制限をクリアしなければならず、その総量とは年間の暖房負荷が15kWhと設定されています。住んでいる地域の年間の気温や、年間の日照量によっても、必要となるUA値は異なりますが、最低でも0.3は下回っておきたいところです。条件の厳しいところであれば、もっと下げなければクリアすることはできないでしょう。 このようにさまざまな厳しいレベルをクリアしなければならないことがわかりますが、これらの恩恵を一番受けることができるのは、自分自身よりも、それを受け継いだ子供たちや孫たちであることを忘れてはなりません。自分の代だけ経済的な最適を目指したいというのであれば、それよりももう少し低いレベルの家を建てた方がよいとも言えます。 これは車に言い換えると分かりやすく、いくら低燃費な車を購入したとしても、少ししか走らずにすぐに手放してしまうのであれば、最初に高い金額を出して購入した分は元が取れなくなってしまいます。自分の代だけのことを考えるのではなく、もっと長いスパンで見て、最適を目指した家の基準となることを覚えておきましょう。自分が一番得をしたいと考えて家を建てたいという人にとっては、あまりメリットが感じられないかもしれません。 三重県の注文住宅でも、パッシブハウスを検討したいという声が多く広がってきていますが、もしもこれから検討したいというのであれば、まずはホームページを確認する必要があります。実際の住宅を見たいけれどもいきなり行くのは敷居が高いと思う人もいるかもしれませんが、オープンデーと呼ばれるものが設定されているので、ここに参加することで気軽に預けに行くことができるでしょう。毎年11月に見学会が全世界同時に開催され、これはちょっとしたお祭りやイベントのようなイメージです。このような機会をうまく利用して、地域の実際の住宅を回ってみるのもよいでしょう。

5.パッシブハウスの坪単価は?高いって本当?

近年では三重県で注文住宅を建てる際にも、住宅の快適性を目的にパッシブハウスを取り入れたいと考える人が非常に増えてきています。大きく支持されている理由は、その心地よさといえるでしょう。ほぼ暖房なしでもすごせるほどの部屋の中の空間は、その人が生活することで発散される熱などの、限りなく自然な方法で暖められることになります。高性能のフィルターを設置することになるので、このフィルターを通した換気方法は、外気の有害物質などが住宅の中に入ってくることを防ぐことができます。 一言でパッシブハウスといっても、いくつかの基準があり、その性能基準を満たすことにより認定されることになります。住宅の省エネルギー基準の中でも、パッシブハウスは一番厳しいとされています。この厳しさもあり、基準を満たすことでエネルギー効率という面では、非常に効果が高まるということです。 どのような基準があるのかというと、一つ目には断熱材が最低でも30センチ必要である点が挙げられます。外壁や内壁の厚さなどを加えた場合には、ここにさらに40から50センチというスペースが必要となります。日本の一般的な住宅の壁の厚さは15センチ程度なので、これだけでも3倍程度の壁の厚さが必要であることがわかります。特に都市部となると建物の居住部分は広さが限られてくるため、物質的なハードルも非常に高い基準となります。また換気は熱交換換気システムを使うことも基準の一つに設けられています。 日本では熱交換換気システムとはあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、この装置を標準装備にすることが求められるのです。通常では換気扇が使用されますが、換気扇の場合には、中と外の空気が筒抜け状態となってしまいます。換気扇を稼働させたとたんに、部屋の中の温度が外に逃げてしまうのです。しかし熱交換換気システムと呼ばれるものは、室内の空気の温度を使い、外から取り込む空気を暖めることにより、換気によって熱交換を最小限に抑えることができます。 そして窓の場合には三重窓、サッシにも断熱材が使われることが求められます。近年の日本でも、寒いエリアなどでは特に、窓が二重になっているところもあるでしょう。しかしパッシブハウスの基準を満たすためには、さらに三重にしなければなりません。サッシにも断熱材を使い、外部からの冷たい空気や熱い空気を防ぐことができます。三重窓にしたとしても、30センチの断熱を施した壁と比べた場合には、断熱性に欠けてしまうことになるため、窓の大きさも制限を受けることになるでしょう。 さらにはバルコニーの設置も避けなければなりません。断熱材を貫通して外部に通じる部分ができる構造は、面積がどんなにわずかであったとしても、そこからどんどん熱が逃げてしまいます。このような構造をとる一つの具体例が、窓の外にバルコニーを設けるものです。家を設計する際には、バルコニーやベランダを設置しない、もしくは独立した構造を採用する方法が必要となります。また給湯方法は省エネを考慮する必要があります。基準の一つに含まれている一次エネルギーの消費量についてですが、日本の住宅で多くの消費エネルギー比率を占めているものが、給湯器となります。この給湯のエネルギーの消費を含めた上で、エネルギー消費量を達成しなければならないのです。 ドイツの住宅では、日本の住宅と比べると、一家庭当たりの給湯関連のエネルギーは50から40%ほど少ないと言われています。これが基準の一つとなっていて、もしも大きなバスタブでくつろぐことができる癒やしをあきらめてまで、このような基準にこだわることは矛盾していると考える場合には、その希望をしっかりと相談することが重要です。近年では様々な給湯機器の価格も低下傾向にあり、省エネにおいて費用対効果も高い機器を導入することが、どちらのニーズも満たすために必要となります。 このような様々な基準があることがわかりましたが、このような基準を満たすパッシブハウスについて、かなりコストがかかるのではないかと心配する人も多いものです。本場のドイツの場合には、標準の住宅と比べると、初期費用が5パーセントから8パーセントほど高くなるといわれています。その一方で日本の場合には、標準の断熱基準が甘いので、パッシブハウスの基準と比べた場合には、その差は欧米に比べるとかなり大きくなることがわかるでしょう。平均とすると1から2割ほど、使う断熱の素材などによっても異なりますが、場合によっては2倍にまでなる可能性もあるといわれています。 基準に適合するレベルの断熱性能を確保することによって、たとえ冬場に氷点下まで気温が下がるようなエリアにすんでいたとしても、暖房器具を使うことはほとんどなくなります。電気代や灯油代などのエネルギーコストに換算すると、最大で10分の1は少なくできるともいわれています。日本の標準と比べると2から3割ほど高くなってしまうかもしれませんが、この初期費用はランニングコストが大幅に減ることによってすぐに賄うことができるのです。

6.パッシブハウスにするための間取りはあるの?

パッシブハウスとはエコで省エネタイプの住宅であり、近年認知度が高まっている注文住宅です。一定の性能基準を見たいしていないとパッシブハウスとしては適しておらず、三重県など風土にあった工法で省エネ住宅を展開しています。日本においては地域差が大変あり、その地域に合った方法で断熱と遮熱、蓄熱をコントロールすることが求められます。 パッシブハウスの場合、冬は暖かく夏は涼しいという住宅であり、高性能住宅すべてを指しているわけではありません。高性能住宅の場合、一見快適に暮らせそうなイメージがありますが、冬に太陽光が差し込んでしまうと室温が高くなったり、夏場は換気がうまくいかないと熱がこもってしまいなかなか涼しくならないということが起こります。ですが、パッシブハウスではこのような問題を解決した建築方法となっているので、今までの高気密高断熱住宅よりもさらに一歩進んだ形になります。その結果光熱費が下がる、部屋の温度が一定となるためヒートショックの対策になる、自然の風や光が気持ちよく感じ。ストレスがたまらないなどの効果を感じることができます。 具体的には自然エネルギーを最大限に活用し住環境を作り出すため、南側の窓に庇、もしくはブラインドを付けて日射熱を軽減したり、三重県の風通しを考慮し窓を配置したりなど太陽光の入り方を配慮します。パッシブデザインを取り入れる場合、夏の日差しを遮りながら冬は積極的に摂り入れる採光とする、効果的な断熱材を使用する、風の流れをつかみ室内をくまなく通り抜けるようにする、夏は涼しく冬は暖かい地熱を活用するといった4つの点が基本となります。効果的な断熱材とはスペックが高い暖房を取り入れるのではなく、家を建てる場合に効果的に施工することであり、効果的な断熱を施した場合、家全体の温度差がなくなるので、結果として自然エネルギーを生かすことにつながります。 パッシブデザインを取り入れた注文住宅を作る場合、断熱材の使用と窓の配置などが重要な点になりますが、間取りに関してもこだわりすぎてしまうと様々な制約が出てきます。基本的には日差しを多く取り入れるために吹き抜けにする、南向きの間口は広くする、風が通り抜ける間取りにする、庭先には日差しを遮るような木を植える、あまりにも日が入り込む場所は庇を施すなどを間取りの中に組み入れていきます。 ですが、このような自然エネルギーを取り入れた注文住宅を建てる場合、本格的に行おうとすると生活にも影響が出ることがあります。三重県の自然豊富な地域に建てるのであれば問題はないのですが、住宅地においてパッシブハウスを建てる場合、太陽光を取り入れるためにカーテンを開け放つ必要があり、周りからの視線が気になります。また窓近くの庭に木を植えて涼しい風を取り入れる場合においても、確かに涼しい風は入り込みますが、庭の木の種類を考えないと木に虫がつくことが多く、虫の駆除に配慮しなくてはなりません。近年では毒のある毛虫も多く発生しているので、庭に木を植えるのを嫌う傾向があります。 さらに天窓をつけて採光性を高めようとする場合、長い目で見たときに雨漏りをする可能性が高く、数年に1度は住宅のメンテナンスをしなくてはなりません。さらに天窓は掃除が行き届かないことがありクモの巣がかけられていたとしてもなかなか取り除くことができず、ほこりもたまりやすくなります。そのため間取りを考える時には、実際の生活をイメージしどの程度まで実践することができるのかを考える必要があります。 パッシブハウスの家の形は総2階建てで、屋根の形状は片流れもしくは切妻が適しているため住宅自体の形もほぼ決まりますし、廊下が少ない方が熱の損失を抑えられるので廊下は必要最低限となります。各部屋の窓は2方向の通風を設け、中部屋がある場合は通気窓を採用します。玄関部分は外気が一番入りやすい場所でもあるので気密性の高い玄関扉を選び、玄関ホールには風をよけるための小部屋のような空間を設ける、生活空間と隔離するなどを考えます。この小部屋のような空間は寒冷地などにおいて見かけることが多いのですが、玄関と生活をするリビングがあまりにも近いと風が入り込みやすくなり、省エネとは言えなくなります。また日当たりが悪い場所の場合はリビングを2階に配置することにより十分に太陽の光をとりいれることができます。 間取りを考える場合、生活動線とともに太陽光をどの程度家の中にとりいれることができるかについても考えます。間取りは他の設備と異なり、一度住宅を建ててしまうと変更することはなかなかできません。風通しの良さや光がどの程度差し込むかは1年間様子をみないとしっかりと把握できませんが、その地域に詳しいハウスメーカーに相談することで解決できることが多いため、できるだけ多くの情報を集め省エネに適した間取りにすることが大切です。

7.パッシブハウスにするための断熱材はどれ?

三重県で注文住宅を建てるにあたり、どのような種類の断熱材を選ぶかということは一つの課題となるでしょう。築年数の長い住宅の場合には、断熱性能が低いことが多く、断熱性能が低いということは、住宅の中にいるのにもかかわらず、冬の寒さがきついと感じることもしばしばあります。このようなことから、断熱材のそれぞれの種類の特徴を理解したうえで、メリットやデメリットなどもしっかりと把握しておくことが求められます。 一言で断熱材といってもいくつかの種類のものに分けられます。その一つめが、繊維状の素材が絡み合って空気の層を作って、断熱効果を生み出す繊維系断熱材と呼ばれるものです。その中でも鉱物などを原料としているものを無機繊維系と呼んでいます。その一つがグラスウールと呼ばれるもので、ガラスを細かい繊維状に加工したものを指しています。壁や床、天井などに施工することができ、価格もリーズナブルであるため広く普及しているものです。原料がガラスであるため燃えにくく、吸音性が高いので防音に利用されることもあります。その一方で湿気に弱いため結露対策が重要となります。グラスウールと特徴が似ていて、スラグなどの鉱物を主原料としているものがロックウールと呼ばれるものです。はっ水性が高いことがメリットですが、湿気には弱いので対策が必要となります。 繊維系断熱材のもう一つの系統となるものが木質系の素材を利用している木質繊維系と呼ばれるものです。その一つがセルロースファイバーと呼ばれるもので、これは新聞紙や段ボール、おがくずなどといった天然の木質系原料を綿状にしているものです。硫酸アンモニウムなどを加えることによって、難燃性や防虫効果が高められます。吹き付けていく工法であるため、すき間を作ることなく、高い気密性を確保することができます。価格がやや割高であり、専門業者を探さなければなりません。 そして自然にある身近な素材を利用したものが天然素材系と呼ばれるもので、その一つ目が羊毛です。原料の羊毛に体に優しい防虫処理を施したものであり、その防虫効果は半永久的に持続するといわれています。一番の魅力は羊の毛特有の高い吸湿力と断熱性です。デメリットとしては価格が高いことがあげられ、断熱材の中では比較的新しい素材にあたるので、きちんと施工できる業者を探さなければなりません。 単価コルクと呼ばれるものは、コルクの端材を利用して炭化させたものです。多くの空気をふくんでいて、断熱や吸湿、吸音性に優れているといえるでしょう。端材を使うので環境には優しいものの、価格はやや高くなります。そして優れた断熱性や施工のしやすさなどで注目を集めているものが発泡プラスチック系と呼ばれるものです。その一つがビーズ法ポリスチレンフォームと呼ばれるものです。柔らかく軽量で加工しやすく、水を吸わないので、結露の防止にも大きく役立つでしょう。 しかし価格はやや割高となり、熱に弱いデメリットがあります。もう一つが押し出しポリスチレンフォームと呼ばれるもので、発泡させながら押し出して固い板のような状態に成型していくものです。硬化ウレタンフォームと呼ばれるものはポリウレタン樹脂に発泡剤を加えていくものです。優れた断熱性を発揮しますが、価格が高価であることや、万が一燃えてしまった場合には、有毒ガスが発生する可能性があることを忘れてはなりません。 このように断熱材にはさまざまな種類があって、それぞれにメリットもデメリットもあることがわかります。どの断熱材がよいのかということは、業者によっても考え方や、その業者がどのような種類のものを得意としているのか、また扱うメーカーなどもさまざまと言えるでしょう。一つの業者の意見だけで判断するのではなく、複数の業者に相談したうえで、比較してみることが重要となります。 また近年では三重県の注文住宅でも、パッシブハウスを取り入れる人が多くなってきていますが、パッシブハウスにするための断熱材はどのようなものを選べばよいのかわからないという人も多いものです。パッシブハウスにするために使わなければならない断熱材や、使ってはいけないものは特にありません。グラスウールでもロックウールでも、地域の特性や、自分の生活に合ったものを使えばよいと言えるでしょう。しかしドイツの家や日本の家の違いには、家の熱容量と呼ばれるものがあります。ドイツは建材として、石を多く使う特徴があるので、住宅で蓄えられる熱量は非常に大きいのが特徴です。日本の場合には木材が中心であるため、ドイツの家ほど熱を蓄えにくくなっているといえるでしょう。日本の家には足りない熱容量を補うので、熱容量の大きな断熱材を使うというのも、家の快適性を高めるためにはポイントの一つになるといえるでしょう。素人ではなかなか判断しづらい部分であるため、プロにしっかりと相談したうえで決めることが求められます。

8.パッシブハウスの換気は何を使えばいいの?

三重県で注文住宅の建築を検討いているときには、パッシブハウスという言葉に関心があるかもれません。地球規模での気候変動による災害などが毎年のように頻発する現在、地球環境への関心が高まっています。家づくりにおいてもエコを意識した建築スタイルが注目をあびるなかにあって、環境先進国ドイツで考案された住宅建築のあり方への関心が寄せられるようになりました。パッシブハウスとは、ドイツの同名の研究所が実現化した住宅建築で持続可能な建築メソッドです。これといった特定の様式や要件などは定められていませんが、所定の省エネ性能認定基準をクリアした省エネルギー住宅であることが求められます。具体的には複層ガラスなどの高機能ガラスや、性能の高い断熱材などを積極的に活用し高気密な住宅性能を持ちクーラーなどの従来型の空調機器に依存しすぎることのない、完成を目指します。 パッシブハウスのメリットは何といっても、夏や冬などの過酷な気象条件にあっても、冷暖房機器に頼りすぎることなく日常生活を送ることの叶う居住空間を確保できることです。一つの目安として6畳用のエアコン一台分の空調機能で40坪二階建て住宅の全館空冷が可能というほどの空調効率です。うだるような夏を前に各部屋に一台エアコンを設置する家庭も少なくない中、これほどの優れた空調性能は驚異的と評価することができるでしょう。 しかし空砲効率をアップさせることのメリットは光熱費を抑制できることに尽きるものではありません。夏も冬もエアコンを稼働させる時間が少なくなることで乾燥肌やのどが炎症するなどの事態も少なくなります。加えて窓や壁面そのものの断熱性能が高くなるので、いくら空調を強くしても温まらない・冷えないなどの不具合も解消されます。間接的にはお住まいで居住する皆さんの健康維持にも役立つわけです。三重県で注文住宅をパッシブハウス仕様で完成させたいのであれば、設計においていくつかの基本原則に従う必要があります。 日本の四季折々の変化にあって、エネルギー消費を抑制するためには、夏は遮熱・冬は断性能を発揮できることがまず重要です。壁面や床・天井に至るまでお住まいが、あたかも毛布でおおわれているかのように断熱材を惜しみなく投入する必要があるわけです。断熱材の使用が難しい場合にあっては、断熱性能に優れる軽量気泡コンクリートなどを基礎などに使用することもあります。 意外なことですが、断熱性能を高めるにあたっては窓の仕様にも配慮しなければなりません。なぜなら夏場の熱い空気もは窓を経由して屋内に移動する傾向があり、逆に冬場の暖房した温かい空気は、窓を通じて屋外に移動していく傾向があるからです。そのため窓を介在した熱の移動をシャットダウンすることが重要です。具体的にはガラス自体が断熱性能が高いタイプを選択したり、複層ガラスなどの採用も想定されます。特に複層ガラスはガラス同士の空間に、空気層を形成し熱移動を大きく緩和する作用に優れています。 その際には熱の逃げ道をふさぐ視点も大切です。どえほど高機能のガラス窓などに仕上げても、わずかな経路から熱が逃げてしまうようでは、性能も半減してしまいます。例えば外壁と内壁との間に設置されている金属素材の窓枠などは、一見してわかりませんが案外、多くの熱移動の元凶になってもいるわけです。このような普段の生活では見落とされがちな部分も、ケアして設計することが求められます。 伝統的な日本の木造住宅では、隙間風など吹き込むことは珍しくありません。これは夏場の湿度が高い日本の気候風土にあっては、湿度を調整する意味合いを持っていました。しかし気候変動の影響で、従来の牧歌的な対策では、過酷な季節を乗り越えることは難しくなっています。またパッシブハウスでは、高気密な住宅性能を前提にするので、換気性能をいかに確保するべきかは大きな課題です。接合部分をしっかり気密化し、隙間風の余地を可能なかぎり排除します。気密性に優れた住宅では、冬場にあっては暖房に依存しすぎない日常生活が可能になり、化石燃料の消費を抑制し温室効果ガスの排出の少ないライフスタイルを実践することが叶います。 しかし気密性が高いということは、換気性能が劣る可能性を抱えているということでもあります。つまり高気密・高断熱な家にあっては、室内外の通風や換気性能への配慮が必要不可欠になります。そこでHRVという熱交換システムを採用することも、パッシブハウスでは要求されます。気密性が高いことで遭遇する可能性がある、空気がよどんだ状態も改善してくれるばかりか、冬場の結露なども防ぎます。 それというのも結露は内外の気温差により空気中の水分が液化したものです。換気性能を充実させて空気の循環が生まれれば、湿度の高い空気も改善されて結露もできにくくなります。空調効率の良さは住み心地に直結する部分、三重県で注文住宅を検討するときには環境にやさしい建築様式も選択肢の一つに加えてはいかがでしょうか。

9.パッシブハウスにエアコンは使ってもいいの?

近年三重県の注文住宅で人気を集めている住宅の一つに、パッシブハウスと呼ばれるものがあります。床下の断熱はもちろんのこと、家じゅうを分厚い断熱材で覆い、まるで魔法びんのような空間に仕上げる住宅のことを指しています。このようなことから、夏や冬などどんなに外気の温度が変化をしたとしても、部屋の中は一年中温度差がなく、快適に過ごすことができるのが一つの特徴と言えます。冷暖房の設備は床下にエアコンを一台設置するだけで、ある程度賄うことができるのです。 床下にエアコンを付けるなどということは、あまり聞いたことはないと思う人も多いかもしれませんが、この方法は、近年急速に普及しつつあるエアコンの設置方法の一つと言えるでしょう。従来の住宅の場合には、それぞれの部屋に1台のエアコンを設置するのが常識的な考え方でしたが、パッシブハウスの場合には、家じゅうのすべてを断熱材で囲んでしまうので、エアコンが1台あれば、室内の温度差を軽減することができるのです。床下エアコンといい、床下にエアコンを設置する方法を施し、断熱材に包まれている床下に暖かい空気を送り込むことで、一階のそれぞれの部屋に設置されている床ガラリと呼ばれるものから、暖気が室内に上がってそれぞれの部屋を暖める構造です。 2階のそれぞれの部屋の暖気は、一階から上がった暖かい空気をそれぞれの部屋に設置された吸い込み口から引っ張って循環させる仕組みです。冬場は床下エアコンから出た温風や太陽の光などで暖まり、反対に夏の時期は2階に設置したエアコンを稼働させることで、冬と逆の循環を生み出し、涼しさを体感することにつながります。エアコンから出た温風は、換気口が設けられているので室内に送り込まれて、室温も一定の基準に保たれるように設置をすることになります。これまでは通常エアコンを設置することによって頭ばかりが暖かくなってしまったり、足元が冷えて寒いという問題がありましたが、これをたった一台の床下エアコンで解決できるということです。 エアコンが一台しかいらないということは、床下や外壁、窓などといった外気と接している部分を徹底的に断熱していることが考えられます。分厚い外壁で家じゅうを覆って、さらには三重の窓も採用し、床下にも分厚い断熱材を敷き詰めます。この住宅の一番大きな特徴ともなるのが断熱材ですが、機能性の高い断熱材を通常の住宅よりも厚く施工して、壁や屋根、基礎部分や床下など、どの面もすき間なく断熱材でくるんでしまうのです。 日本は本来湿気の多い国であるため、どうしても床下の冷気は足元に伝わり、足先が冷たく感じるので、エアコンの温度設定をあげてしまうといったケースが多く見られます。しかしパッシブハウスの場合には、外壁はもちろんのこと、床下の断熱もしっかりと行っているため、それまでの工法と比べた場合には、抜群の省エネ性能をたたき出すことがわかります。床下にも断熱材を分厚く引き込むため、地面からの冷気は完全にシャットアウトされ、足元まで冷気が伝わってくることはまずありません。一台の床下エアコンである程度の冷暖房を賄うことができるので、追加でホットカーペットを敷き詰めたり、床暖房をつける必要もないのです。 またこのメリットは、ヒートショックを防いで空気を清潔に保つことにもつながります。暖かい部屋から急に寒い部屋に移った時に発生するのがヒートショックと呼ばれる現象ですが、これによってなくなってしまう人の数は、交通事故の数倍になるともいわれています。パッシブハウスを取り入れることによって、室内の空間が一定の温度に保たれるので、ヒートショックの問題も大きく軽減されることでしょう。 このように床下エアコン一台で済ませられることが大きな特徴ですが、パッシブハウスにエアコンは使ってもいいのかと疑問に思う人も多いかもしれません。もちろんエアコンなどの暖房を用いることは何も問題はありません。日本のエアコンは世界でもトップクラスの性能を誇るため、適切に機能を選定することによって、問題なく使うことができるでしょう。しかしパッシブハウスは厳密なレベル性能をクリアしたものであり、持続可能な社会をつくる思想が根底にあります。このような観点から見た場合には、エアコンを使用するよりも、できればバイオマスなどを使った熱源を採用した方が、より良いことがわかります。バイオマスの具体例としては、薪ストーブや薪ボイラーなどの給湯器などがあげられます。 人間は恒温動物に値するため、そもそも暑さや寒さなどの外気温の変化には弱い生きものだとされています。極端な暑さ寒さの中では、体調を崩してしまうことも目に見えているでしょう。分厚く断熱材を敷き詰めたり、床下エアコンを設置するなどの工夫は、室温さを軽減させるための工夫であり、これらの工夫が様々なところに施されていることがわかります。一年中室温下が住環境は、理想的な住み心地であるといえます。

10.パッシブハウスを建てられる工務店はどこ?

パッシブハウスの注文住宅を三重県で検討するなら、建てる技術を持つ工務店選びが必要となります。世界でトップクラスの厳しい基準で設計が行われる住宅ですから、対応できる工務店は非常に限られるといえます。特に、日本は普及の途上でこれからの国なので、建てることのできる工務店の絶対数自体が少ないです。しかし北海道から沖縄まで、各エリアで工務店や設計事務所が増えているのも事実です。 関東や関西エリアを中心に充実していますし、相談相手の選択肢があるので選んで決められます。東北エリアも割と工務店の数が多い傾向で、北陸と中国や四国エリア、九州エリアにも相談先が存在するので安心です。東海エリアの三重県では、今のところ伊賀市と四日市市に2社工務店があります。高気密高断熱な高性能住宅ですから、求められる施工技術のレベルが高いのは当然ですが、その土地を知っている点についても重要だといえるでしょう。 やはり、一生に一度の住宅を購入するなら、地域密着型で購入の相談から施工後まで任せられる、地域の工務店に相談するのが賢明です。気候や土地によって施工は変わってきますし、どの地域でも同じという感覚で家造りをするようでは、安心して任せられる相手ではないので注意が必要です。 前者の森大建地産株式会社は、100年暮らせる家を取り扱っている工務店で、伊賀市の猿野にモデルハウスを設置しています。三重県で初のパッシブハウスのモデルハウスを謳っていますから、注文住宅の相談相手として頼りになります。ほぼ毎日開催される無料相談会では、要予約ではありますが、家造り全般の悩みからパッシブハウスの検討に至るまで、家のことなら何でも話すことが可能です。 現在暮らしている家に感じている不満を始め、家族構成や希望する住宅のイメージ、拘りのポイントなどを1つ1つ話し合うことができます。森大建地産株式会社は、工務店という専門的な視点によって、悩みや希望を汲み取った上での提案を行っています。無料相談会においてラフプランを作成してもらえるので、更なる住宅設計や工務店選びの参考材料になるはずです。 勿論、施工を含めて任せることができますから、正式に注文住宅の購入を依頼する場合に心強い味方となります。過去に認定物件の施工実績を持ち、昭和45年の誕生以来、信頼と実績を積み重ね続けていますから、筆頭の相談先として有力です。後者のイガキ建築工房は、若手を中心に三重県で快適な住宅を追求している新進気鋭の工務店です。快適性の高い住宅を求めて、若い棟梁と大工が協力しながら、高気密で高断熱な家造りを目指しています。住宅や資金の打ち合わせや土地の決定から始まり、プランニングと設計に見積り、正式契約から着工に基礎工事と、上棟や各種工事を経て竣工へと至ります。 見積りまでに約4ヶ月、引き渡しまでに約1年と注文住宅の購入には時間が掛かりますから、本当に信頼できる工務店を選ぶことが重要です。パッシブハウスのように、設計が良くても施工1つで住宅性能が左右されてしまう家は、小さなミスや手抜きも許されないわけです。隙なく完璧に施工してこそ、設計時の性能が実際に施工後に発揮されますから、工務店に求められる技術力が高いのは必然です。 ただ、いくら高気密高断熱の住宅施工が可能でも、認定基準を満たすことができなければ、世界でトップクラスの厳しい基準をクリアした住宅を名乗ることは不可能です。どこか1つでも隙があると、そこから気密性の低下や不十分な断熱性といった性能低下が起こります。注文住宅は設計の自由度が高いですから、それだけに高気密と高断熱性も含めて柔軟に施工できる工務店が求められます。 三重県外も含めて東海エリア全域を対象に比較、検討して相談先を決めるなら、パッシブハウスジャパン賛助会員さんを見ることもお勧めします。東海エリアには豊富に相談先があることが分かります。相談を始めないことには住宅購入の実現は進まないので、迷ったらとりあえず最も近くにある工務店に相談してみることをおすすめします。

11.パッシブハウスと一条工務店の違いは?

近年では三重県の注文住宅においても、家づくりにはエコの視点をかかすことができません。太陽や風などといった自然の力を活用した省エネルギー住宅は、一般的なものとなっていますが、その手法は様々と言えるでしょう。特にここ数年のうちに目にする機会がぐっと増えたものとして、パッシブハウスと呼ばれるものがあります。ドイツの研究所がつくった建築メソッドのことを指していますが、家を建てたい場所の気象データなどをもとにして、最適な建物を導くことになるので、特定の工法や建材などに頼る必要はありません。 大きく変化する要素には、壁の厚さや断熱材の量などがあげられます。日本でも北海道と福岡であれば、大きな違いが出てくることがわかります。実際にパッシブハウスと呼ぶことができるのは、この研究所が定めたエネルギー消費基準を満たして、認定を受けているものだけです。省エネや光熱費を減少させることは基本となりますが、快適で健康に暮らせることが大きなメリットと言えます。 外気の影響を受けることのない作り方となっているので、床や壁、窓を壁などの表面温度も整って、部屋の中の温度のムラがなくなります。その結果として体にも負担はかからなくなり、エアコンの温度設定なども抑えられ、快適な住環境を手に入れることができるのです。 その一方で快適な暮らしを求めて、一条工務店で建築を依頼したいと考える人も多く見られます。同じように高断熱高気密構造に対応している商品が一条工務店にはあり、それはアイスマート、アイキューブなどと呼ばれるものです。最高レベルの気密性を保有し、快適な空気を逃さずに花粉などの侵入を防ぐ、高精度なすき間のない家を目指しています。 冷気や熱気、湿気などを含んだ空気を侵入させることなく、快適な温度や湿度を保つことができます。大気には花粉やカビの胞子、車の排気ガスなどが含まれていますが、これらや害虫、騒音などを侵入させることがありません。このような健康的な環境は、高い気密性があってこそと言えます。一条工務店が手掛ける住宅は、工場生産による高精度な施工によって、超気密性能を誇っているのです。 実際に家のすき間からはさまざまなものが侵入するといわれています。夏の熱気や冬の冷気、そのほかにも排気ガスや花粉、粉じんや害虫など、実は屋外には快適に生活することを妨げる様々な有害因子があるのです。そしてこれらは住宅にあるわずかなすき間から、室内に侵入するといわれています。快適で健康的な住環境を維持していくためにも、気密性は欠かすことのできない性能なのです。 実は一条工務店が手掛ける住宅は、業界トップレベルの超気密だともいわれています。日本の省エネルギー基準の約8倍もの気密性があるのです。これは一番寒さが厳しいと言われている北海道の基準もクリアするほどの高性能です。一軒一軒の設計に合わせて、工場の中で断熱材の組み込みや気密加工を行うことになるので、実際の現場では気密性を保つことが難しいような複雑な形状であったとしても、高い気密性をしっかりと確保することができるのです。 さらには現場で部位や場所に合わせた気密施工も徹底して行われます。工場であらかじめ窓や断熱材などの部材をすき間なく組み込んだうえで、接合部分には気密パッキンを施すことになるため、優れた気密性を実現します。 このように一条工務店が非常に気密性に対して優れていることがわかりますが、パッシブハウスと一条工務店の違いについて気になる人もいるかもしれません。日本の中では、どちらも高断熱住宅を建てることでも有名な団体とハウスメーカーであるため、両方を比較してより自分たちの考えにぴったり合う方を選びたいと考えている人も多いことでしょう。 この二つの違いとしては、一言で説明すると目指すゴールがやや違うことが大きな違いとなります。パッシブハウスの場合には、人間が将来にわたって持続して生活できることを目的にしていて、具体的なエネルギー使用量の目標がゴールとされています。それに対し一条工務店の場合には、もっと前の段階にある燃費基準を目的にしています。車を例にしてみると、パッシブハウスの場合には年間のガソリン代が2万円以下で抑えられる車を目指すこと、一条工務店の場合には、リッター30キロの燃費性能を持つ車を目指すものです。 どんなに燃費性能の良い車を作ったとしても、運転の仕方や走る場所によっては、実際にかかるガソリン代は大きく異なります。実際にそこで住んで生活する人や、建てる地域の特性をきちんと考慮したうえで、実際に使った時に発生するエネルギーが少なくなるような家を設計することができなければ、パッシブハウスにはならないといった考え方です。使う材料などはそれほど変わらないかもしれませんが、設計する人の技術や知識が全く異なるので、実際に生活した後の光熱費が大きく変わってくることが、両者の大きな違いであるといえます。

12.三重県でパッシブハウスを建てたい。

近年三重県では、注文住宅を建てる際に、エコ住宅や省エネ住宅に興味を持っている人が多く見られます。このような人たちの中には、パッシブハウスを検討する人も多いものです。日本で住宅の省エネ化が進んできた背景には、パリ協定がきっかけとなっていますが、パッシブハウスとは自然のエネルギーを活用する省エネ住宅、エコ住宅の一つとして少しずつ人気が高まってきています。 パッシブハウスとはどのようなものなのかというと、一定の性能の基準を満たしている省エネ住宅のことを指します。その住宅で住む人が健康で快適な暮らしを続けていくために、断熱と遮熱、蓄熱の三つの熱をコントロールする考え方が、日本の建築では非常に重要な考え方となります。 パッシブハウスの特徴に挙げられることは、機械の設備に頼りすぎるのではなく、健康で心地の良い室内空間を作り出すことです。 住宅の省エネ化やエコ化が進んでいて、ハウスメーカーや工務店が作っている三重県の新築注文住宅においても、高断熱、高気密の住宅が非常に多くなってきています。しかしながら性能が高いことが原因となって、様々な問題が発生しているのも事実です。その例の一つに挙げられることが、冬場の日中に太陽の光が入り過ぎて、室温が30度近くにまで上がることです。また夏場に2階に熱がこもることもあるでしょう。このような問題を解消して、より住む人が快適に生活できるような技術が求められます。 パッシブデザインと呼ばれる言葉もありますが、これは自然エネルギーをできる限り活用し、快適な住まい環境を作る設計手段の一つのことを指しています。具体的な例としては、夏は南側の方にブラインドなどを設置して太陽の光を軽減させたり、風通しをよく考えた窓の配置し、室内にこもる熱を逃すなどの工夫があります。冬の場合には、南側に大きな窓をもうけて、ここから十分に日光を取り入れて室内を暖かくするなどの工夫が見られます。自然エネルギーを活用するこれらのデザインは、省エネルギーと快適を実現することのできる設計手段の一つです。 パッシブデザインの中心となる考え方が、三つの熱をコントロールすることです。その一つ目に挙げられることが断熱です。一番の基本となることが断熱と気密性といえるでしょう。建物自体にこのような性能がしっかりと備わっていてこそ、自然エネルギーによる快適性が高まるということです。断熱や気密がしっかりとなされていなければ、どんなに良い冷暖房を備えていても、その効果を発揮することができません。 いくら遮熱や蓄熱を頑張っていたとしても、冬はすきま風が吹いてスースーして寒かったり、夏場は西日が差し込んで部屋が暑いなどの、外部からの影響が及びやすくなってしまいます。昔の住宅は断熱性が低い傾向にあり、局所暖房や局所冷房に頼るしかありませんでしたが、住宅全体をしっかりと断熱することによって、温度のムラもない快適な居住空間を作り上げることができます。断熱化によって、つまりはワンルームのような空間をつくることができ、家族のコミュニケーションを誘発できる間取りが完成します。そして二つ目の特徴が蓄熱です。冬場は壁が昼間の太陽の光を蓄え、夜になると気温が低くなるとともにこれを放熱します。つまり温度を一定に保つ働きがなされるのです。 反対に夏の時期は夜間の冷気を蓄えて、昼間の暑い時間帯になると温度の上昇を抑える働きが行われます。温度の変化が比較的緩やかになるため、エアコンを稼働させるための時間を減らすことができるでしょう。特徴の三つ目に挙げられることが遮熱です。日本の伝統的な住宅を思い出してみると分かるかもしれませんが、軒下の空間や縁側などが一つの特徴としてあげられるでしょう。 軒の役目は日差しをコントロールすることであり、軒があることによって夏の強い日差しにより室内の温度が上がることを軽減できます。近年では外付けブラインドと呼ばれるものがありますが、これは簾が進化したものと言っても過言ではありません。夏の日差しはカーテンやブラインドなどのような窓の室内側で遮るよりも、窓の外側で遮った方が効果が高いのです。 このようにパッシブハウスに備えられるデザインは、自然の持つエネルギーを十分に生かして、より快適な住家を作り出すことを目的に設計するため、夏はすずしく、反対に冬は暖かいといった一年中快適に過ごすことができる住宅の実現が可能です。基本的に高断熱高気密住宅となるため、冷暖房の効率も非常に良く、余計な光熱費がかからないのもうれしいポイントです。 住宅の中の温度の村を抑えることができるので、近年心配されているヒートショックなどの健康問題にも良い影響を与えることも、メリットの一つと言えます。三重県の注文住宅でもパッシブハウスが非常に人気を集めているので、これらの特徴をよく考え、メリットやデメリットを把握したうえで検討してみると良いでしょう。

13.パッシブハウスを見るならモデルハウスがお勧め

省エネルギー住宅のパッシブハウスを見たいなら、三重県のモデルハウスがお勧めできます。ドイツに由来するこの住宅は、厳しい性能認定基準が規定されていて、条件を満たすことで初めて名乗れる省エネルギー住宅を指します。その為、認定されている住宅の環境は快適性が高く、日本の一般的な住宅とは一線を画すのが特徴です。それは注文住宅も含まれますし、同等の基準を満たすのは簡単ではないでしょう。性能認定基準を満たすパッシブハウスは、建物の性能を徹底的に引き上げることで、高性能な熱交換器のみでも冷暖房が不要になるほどです。パッシブの由来はその名の通り、受け身で空調を整える点にあるといえます。 いずれにしても、どれほどのものか性能を確認することは大切ですし、注文住宅の購入を検討するなら尚のことです。勿論、どの地域でも冷暖房が不要になるわけではなく、いわゆる無暖房を意味する言葉ではないことに注意が必要です。しかし年間の冷暖房負荷が1m2あたり15kwh以下、家電を含む一次エネルギー消費量が1m2あたり120kwh以下という性能基準が設けられています。これらはかなり厳しい数字だといえますし、同時に超高性能な住宅の証拠でもあります。 三重県は地域によって気候が異なりますが、このようなパッシブハウスであれば、どこでも快適に暮らせるはずです。ちなみに、気密性能は50paの加圧時に漏気回数が0.6回以下で、隙間相当面積のC値が1m2あたり0.2cm2以下となります。モデルハウスに足を運んでみると、外観こそ重厚で高級感を与える印象ですが、室内は空気感が変わって快適性を感じさせます。高気密ではあるものの、圧迫感を感じさせない空間設計が行われるので、年間を通して快適に過ごせるようになっています。冷暖房費が抑えられるので経済的ですし、懐に優しいだけでなく環境にも優しいですから、持続可能な社会の実現に寄与します。 高性能で不満が出にくい住宅は、住宅を傷める要素が取り除かれているので、結果的に家が長持ちすることになります。冷暖房器具の設置が必要かどうかは地域によりますが、仮にもし不要となれば、室内空間をスッキリと使うことができるでしょう。空気の流れや入れ替えでほぼ空調を実現していますから、風は優しく、例えば冷房にありがちな身体に掛かる負担が大きい風で室内を冷やさずに済みます。換気そのものは十分に行われるので、酸素濃度の低下による集中力への影響などは心配無用です。パッシブハウスの認定は、設計の段階で本場ドイツの研究所に審査の依頼が行われ、性能基準を満たしていれば仮認定証が発行されることになっています。 更に、施工後に設計性能があるか躯体性能試験に掛けて、基準を満たしていると確認され次第、正式な認定証が発行される流れです。つまり、認定済みのモデルハウスは間違いなく性能を有しており、実際に足を運んで確認してみる価値があることを意味します。モデルハウスで優れた性能を確認するなら、外気と室内での空気、快適性などを数字だけでなく、体感的にチェックしてみることをお勧めします。 普及が進んでいる西ヨーロッパでは、一般住宅から消防署に至るまで、このパッシブハウスが採用されているほどです。マイナス20℃の極寒でも、暖房なしで過ごせることが分かっていますから、気密性に加えて断熱性の高さもトップクラスを誇ります。注文住宅で悩みがちな断熱性は、どれくらいの性能を実現すれば十分なのか分かりにくい部分があります。ところが、マイナス20℃にも対応するほどの断熱性なら、細かい性能は気にしなくても良くなるでしょう。パッシブハウスの省エネ正や気密性、断熱性の基準は世界で最も厳しいといわれており、隙なく高性能な部材を選定したり設計を行わないと、基準を満たすことは難しいです。 建売住宅だとまず実現は不可能ですが、これから設計が行える注文住宅であれば、トップクラスの家を実現して手に入れることができます。モデルハウスではドアを開け閉めしてみたり、壁を軽く叩いて音を確認してみると良いでしょう。あえて夏の気温が高い日に足を運び、窓際でどれほど快適に過ごせるか体験してみるのもお勧めです。換気装置に求められる性能も高いので、窓開けをしなくても新鮮な空気が保たれますし、集中力の低下や酸素濃度による眠気を覚えることはないです。 当然ですが、日本の並の住宅とは性能が大幅に異なりますから、注文住宅を設計したり施工できる業者は限られます。決して簡単に名乗れるものではないですし、設計と施工後に2度認定を受ける必要がありますから、徹底した合理的な計算と施工技術が問われます。施工実績が豊富で相談できる相手は、超高性能な注文住宅の話をする相手として最適です。三重県でも注目度が高まっていますし、購入を検討する人が増えていますから、モデルハウスも充実で見学の機会が多くあるのが魅力的です。