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コラム

マイホームを建てて後悔した人が経験談を語る

2022.10.18

マイホームを購入する。それは、大きな目標になると思います。しかし、マイホームを手に入れることはできても、失敗した・後悔しているという意見をたびたび耳にします。今回は、マイホームを建てて後悔したという人の体験談をいくつか紹介します。マイホームづくりに失敗しないためのヒントになれば幸いです。

 

家は三度建てなければ満足するものができない! ?

「家は三度建てなければ満足するものができない」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。もちろん一生のうちに三度も家を建てる人はそうそういません。ほとんどの方が一度で、一握りの方がニ度建てるぐらいです。この言葉は、「家づくりに後悔があるのは当たり前なのだから、完璧を目指すな」という諦めを含めた意味です。

 

特に年配の方は、よくそのような言い方をします。しかし、安心してください。そのような言葉ができたのは、情報源が近所の知人の話だけだった頃のことです。今はテレビや雑誌、インターネットなど、ありとあらゆる媒体で情報を得ることができます。あなたがしているように、ほかの方の経験を事前にリサーチすれば、自分たちの家づくりで同じ失敗をしないように対策することができるのです。三度なんて悠長なことは言っていられません。一生に一度の家づくり、後悔しないように、マイホームを建てた方の体験談を見ていきましよう。

 

多いようで少ない【間取りに関する後悔】

パソコンやスマホで「家づくりの失敗談」を検索すれば、たくさんの情報が出てきます。中でもよく目に留まるのは間取りに関する失敗談です。「開放的なキッチンにしたら、来客時に散らかった水回りが丸見えで慌てた。」「大きな小屋裏収納を作ったけど、ハシゴで重い荷物を上げるのは大変。」「こどもの昼寝用に和室をつくったけど、すぐに成長して使わなくなり結局物置に。」などなど……。間取りに関する後悔の特徴は、図面(間取り図)には表れにくいということです。

 

訪問者の“目線”や荷物の“重さ”、家族の“成長”などは、図面には表記されていないので、実際に住んでみて初めて気付くことがしばしばあります。しかし、統計的には間取りに関する後悔の割合はそんなに多くはありません。なぜなら、間取りに関する後悔は設計者の腕次第で回避することができるからです。

 

初めて家を建てる方にはイメージしにくいことでも、過去に何度もお客様の家を建てている設計者なら、住まい手が後悔している点などを経験上理解してアドバイスしてくれます。注文住宅の場合、何となく要望を伝えて間取り図を作ってもらうことから始まり、おおよそ気に入れば契約、さらにそこから詳しい打ち合わせを重ねます。少ない方でも3回以上、多い方であれば10回ほど打ち合わせをし、細かい部分まで設計士と熟考を繰り返します。そのため、住んでから「思っていたのと違った」というのが意外に少ないのです。

 

もし、あなたが雑誌やインターネットを見ている際に、間取りの失敗談が一番目に留まるのならば、それがあなたにとって一番興味のあることだからです。(読者の興味に合わせて編集者がポリュームを大きくしている要素もありますが。)一番興味をもってたくさん情報を仕入れているので、失敗が起こりにくいとも言えます。

 

間取りの失敗談1「リビングにこだわりすぎて後悔」

マイホームを建てるならリビングは広く取りたい!と考えていました。リビングは家族が集まる場所だし、いつもいる場所だから一番快適にしたいと思い、南側に12帖分とったんです。敷地に余裕がなかったので、リビングを大きくする分、夫婦の寝室は6帖に。ハウスメーカーの方には6帖では狭いと言われましたが、アパートでは6帖で十分寝られていたので狭さは気にしませんでした。しかし、暮らし始めてると、12帖のリビングは広すぎました。一部は完全に物干し場になっているし、日中は家族みんな仕事や学校へ外出するので陽が当たっていることすら空しく感じるようになりました。

 

また、私たち家族とほぼ同時に家を建てた友人の家に遊びに行ったときのことです。夫婦の寝室にテレビや冷蔵庫、ソファを置いて、セカンドリビングのようにしていたのを見たとき、自分たちもそうすれば良かったと後悔する気持ちが大きくなりました。

 

間取りの失敗談2「玄関はただの通り道だから小さく……で失敗

第1子妊娠中にマイホームを建てました。「玄関は家に入るためのスペースなので必要最小限あればいいや」とあまり気にせず間取りを決めたのですが、実際に子どもが生まれるとびっくりするぐらい玄関回りに置きたいものが出てきました。ベビーカーぐらいは予想していましたが、子どもの靴がどんどん増えていくし、屋外用の遊具や通園バッグ……。冬のコートなども、夫婦二人なら身軽に動けば済む話しですが、小さい子どもがいると玄関に全部置いておけるほうが断然便利だと思います。そのうえ、主人がゴルフを始めたので、ゴルフバッグや棚に入りきらない靴で玄関はいつも散らかっています。玄関だけが前のアパートのままのように雑然としていて、家の顔なのに一番失敗したなと後悔しています。

 

間取りの失敗談3「家事動線が途中で切れていた!?

マイホームを建てるにあたって、家事動線は重視するべきだということはよく知っていました。なので、雑誌などでキッチンと洗面室の間取りを中心に、リサーチしてマイホームづくりに取り入れました。しかし、新居で生活を始めてみると、キッチンから脱衣所、洗面所への動線は短くて便利なのですが、洗濯物干し場を2階のベランダにしてしまったのが失敗でした。水に濡れた重い洗濯物を2階まで運ぶのは大変です。

 

しかも、2階には家事室も和室もなく、仕方なく取り込んだ洗濯物は寝室のベッドの上で畳むことになりました。私は畳に座って、テレビを見ながら洗濯物を畳むのが好きだったので、ベッドの上での作業に慣れません。食後の家族団らんの時間に一人で寝室にいるのも寂しいです。だからといって、取り込んだ洗濯物を1階まで運んで、畳んだものをさらに2階に運んで……とすると余計に動線が長くなるので、なかなか改善できません。家事動線は最後までシミュレーションするべきでした。

 

「困ったなあ」では済まされない【お金に関する後悔】

間取りと同じぐらい多いのが、お金に関する情報です。「オプションを付けすぎて予算を200万円もオーバーしてしまった。」「ローンのほかに固定資産税やメンテナンス費用がかかるのを忘れていた。」「共働きの予定でローンを組んだのに、第ニ子を妊娠して妻の収入か無くなった。」などの失敗の原因は次の2パターンです。

 

資金計画を甘く考えて素人が独断で進めてしまったか、相談相手を間違えたか、のどちらかです。間取りとは違い、お金の失敗には“諦める”という選択肢はありません。ローンの返済が苦しくなると家庭がぎくしゃくしたり、マイホームを手放したりする場合もあります。

 

住宅のお金に関する話は、とても奥が深く多義に渡るうえ、家庭や地域の状況によって異なるので、ここでは深くお話はしません。ただ、ひとつ言えることは、「支払いや正式契約の前に、必ず信頼できるプロに相談しましよう」。これに尽きます。

 

お金に関しては慎重に検討する方が多く、相談窓口はたくさんあります。一般的なのはファイナンシャルプランナーや銀行の住宅ローン窓口などですが、最近では住宅会社の担当者が住宅ローンアドバイザーという資格をもっていることも珍しくありません。ただし、相談相手選びには注意しましょう。相手もボランティアではないので、それぞれの利益になるための提案をしてくる可能性があります。信用できる相手かどうかを確認するためにも、できれば1カ所(1人)ではなく2カ所(2人)以上で話を聞いてみることをおすすめします。

 

お金の失敗談1「司法書士の手数料相場なんて知らない!

登録免許税は、減税制度を利用すれば0.1%になるのを知っていたので、借入額2500万円に対し2万5千
円と計算していました。ところが、銀行から20万円近い金額を請求されたのです。詳しく聞くと、司法書士の手続き代行手数料だとか。痛手ではあるけど仕方がないと思って支払いましたが、別の銀行で住宅ローンを組んだ友人に聞いてみたら、なんと代行手数料は3万5千円だったとか!急に20万円が惜しくなりました。ただ、事務手数料は友人のほうが多かったので、そっちに上乗せされていたのかもしれません。

 

お金の失敗談2「団信についてよく知らなかったばかりに…

住宅ローンを組む際に、妻と一緒に家計簿とにらめっこしながら徹底的に返済額を話し合いました。そのうえで絶対にここまで!という借入額を計算し、その予算内で家を建てることに。ただ、実際に見積もりをしてみると思った以上にオーバーしてしまい、泣く泣く要望を削っていきました。

妻は気に入っていたハイタイプのリビングドアを諦め、私はビルトインガレージを諦めました。ところが、住宅ローンの返済が始まってから、よく考えたら団信に加入したのだから生命保険はいくつか解約できるよね、と気づき、実際に生命保険を減らしたら月々2万円以上も家計に余裕ができました。今は、その2万円を貯蓄しながらリフォームを目指していますが、こんなことなら最初にビルトインガレージを付けたかった!

 

【家電や土地などに関する後悔】

間取りやお金以外にも、家づくりの失敗談はいろいろあります。「コンセントの位置が悪く、足りない場所や使えない場所がある。」「奮発してビルトイン食洗機を付けたけどほとんど使わない」「庭を道路側につくっておけば将来駐車スペースに変更できたのに。」などなど。このような失敗をしないためにあなたができることは、打ち合わせの際に、実際の生活のイメージを徹底的に膨らませることです。

 

頭の中で引っ越しをして家具や家電をすべて新居に置くことから始まり、実際に生活する様子を想像します。料理を作るときはどんな家電を同時に使うのか、掃除機をかけるときはどのコンセントを使うか。さらに、10年後、20年後……と将来の生活もイメージします。プールや滑り台が置ける広い庭は、子どもが成人する頃どんな様子になっているか。家庭菜園を楽しむのか、駐車場に造り替えるのか。このイメージは家族ごとにそれぞれ違います。そのため、いくらプロの設計士でも一概に正解案を提示することができません。そのため、失敗談もさまざまですが、これこそが注文住宅の醍醐味であるとも言えます。将来の生活をイメージすることは、注文住宅の満足度を上げていくボイントになるでしょう。

 

家電の失敗談1「延長コードだらけのマイホーム

コンセントは多いほうがいいと思って、よく使うキッチンやテレビ台回りにたくさん付けてもらいました。ただ、ダイニングやリビングのことをあまり考えておらず、鍋をするときやスマホを充電しながら使うときは延長コードを利用しています。最初は使うときだけ延長コードを出していたのですが、頻度が多くなるとそれも面倒になり、今では出しっ放しです。ひっかかると危ないのでテープで床に留めているのですが、そのせいで新居なのに雑然としています。

 

土地の失敗談1「車がマンホールを踏む音が響く

土地の下見に行ったときに、狭い道の割に交通量が多いことには気付いていました。大通りへの抜け道になっているようで、夜でも車が通ることはある程度覚悟していましたが、我が家は小さい子どもがいないから安全上の心配もないし、暴走族が爆走できるような幅のある道でもなかったので、大丈夫だろうと高をくくっていました。

 

しかし、思わぬ落とし穴はマンホールでした。入居してすぐ、2階の寝室で寝ていると車が通るたびに我が家の目の前にあるマンホールがガコンガコンと鳴り、そのたびに目が覚めます。工事中にも何度も見に来ていたのですが、昼間しか来たことがなかったせいか気付きませんでした。

 

実は最も後悔度が高い【断熱性能に関する後悔】

家づくり経験者828名に対する意識調査を実施し統計をとった結果、意外にも「断熱性能に関する後悔」が一番多いことが分かりました。(引用:家づくり見える化プロジェクトsupported byAclear)。注文住宅を建てるときに施主が検討するべき項目はたくさんありますが、その中に「断熱性能」を思い浮かべる方はほんの一握りです。多くの方は「住宅ローン」や「間取り」、「キッチンなどの設備」「インテリア」「外観」などを意識しています。

 

断熱性能ってあんまり興味が無いし……と思われた方こそ要注意です!そう考える方が多いからこそ、後悔度が上位になっているのです。「寒い」「暑い」「うるさい」「ジメジメする」などの不快感は、生活をするうえで常につきまとうものです。家を建てる前はほとんど検討しなくても、実際に暮らすとなると日々の生活に直結してくるため、ほかの分野に比べ後悔度が高くなりがちです。

 

断熱性能の失敗談1「冬でも温かい家にしたばかりに……

以前、住んでいたアパートがあまりにも寒かったので、マイホームは絶対に全室南向きでお日様がたっぷり入る大きな窓!と決めていました。しかし、生活してみると、冬は暖かくていいのですが夏は暑くて仕方ありません。夏のエアコン代が毎月1万円を超えるくらいです。プランニングのときに断熱窓を勧められましたが、窓が大きいためにかなりのコストアップになってしまい断りました。冬も、晴れた日中はいいのですが、夜間や雨の日は室温が下がります。もっとプロの意見をよく聞くべきだったと後悔。

 

マイホームを建設する場合、いろいろなことを検討する必要があります。検討しないがために、理想の空間を作ったつもりのマイホームでも、思わぬ落とし穴にはまってしまう場合があるからです。一生に一度のマイホームづくりで「失敗した!」とならないために、興味のないことほど意識的に情報を集めることをおすすめします。